西国33ヵ所第8番札所長谷寺の門前は、草餅の名所として知られている。その界隈に、明治8年創業以来、昔ながらの味を守っている草餅専門店がある
冬枯れた野の先に、笠置の山並みが迫る初瀬の地。近鉄大阪線長谷寺駅から参道に出ると、古い造り酒屋や格子窓を構える古い民家が両脇に並んだ。石畳を東に上ると白装束をまとった老婆たちの福よかな笑顔とすれ違っていく。
沿道を見渡しながら、山門へ抜ける角を曲がるところに本舗白酒屋の看板があった。民家風の2階屋に、湯気がもくもくと立ち込めている。 ![]()
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明るい店内では数人の巡礼者が談笑していた。作業場からヨモギの香りが流れてくる。
やがて2個の草餅(お焼き+平餅)と大和茶がお盆の上に乗って運ばれてきた。お腹も空いていることだし早速いただいてみよう。こんがりと表面を焼いた草餅にかぶりつく。すると、しっとりとした餡の甘さと、ヨモギの深い香ばしさが口にふんわりと広がった。とにかく美味しい。
餡は北海道産の自家製小豆(大納言)を無添加で炊き上げたもので、生地には、春先に摘んだ旬の生ヨモギとふんだんにまぶしているのだという。ヨモギの香りを餅に閉じ込めるために、木臼と杵で餅をついている昔ながらの手法にも、心の中で歓声が上がった。
長谷寺に参拝をしたあと、窓を染めた夕陽が落ち、寒ボタンの花に雪が舞い降りはじめた。駅に向かおうとしたところ、ふと思い立って溯上して再び総本舗白酒屋立ち寄った。両親にも美味しい草餅を食べさせてあげたいと思ったのだ。
「お土産用の草餅をお願いします。」 ![]()
DATA
<総本舗白酒屋>
・近鉄大阪線長谷寺駅から徒歩15分
・0744・47・8230
・奈良県桜井市長谷寺前
・9:00〜17:00
・不定休
・草餅一個90円、10個入り900円(お土産用)
・店内では草餅2個300円(大和茶付き)
長谷寺門前町名物の草餅(大阪府)(スポンサードリンク) 井上晴雄の「日本 再発見の旅」(温泉、離島、宿)
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