■「春色に染まる 神山温泉」(徳島 神山/温泉 旅館 郷土料理) 

ローカル線で行く温泉の旅(温泉/ライター 井上晴雄)
≪記事の目次 第31回〜40回≫
記事の目次<第21話〜30話>
記事の目次<第11話〜20話>
記事の目次<第1話〜10話>
「全国の旅行ガイド」
@北海道の旅行ガイド  
A東北の旅行ガイド  
B北関東の旅行ガイド  
C首都圏の旅行ガイド
D伊豆の旅行ガイド
E甲信越の旅行ガイド
F北陸の旅行ガイド  
G東海の旅行ガイド  
H近畿の旅行ガイド  
I中国山陰の旅行ガイド
J四国の旅行ガイド  
K九州の旅行ガイド
L沖縄の旅行ガイド
Sponsored Link

■「春色に染まる 神山温泉」(徳島 神山/温泉 旅館 郷土料理) 

(神山温泉)春色に染まる四季の里/徳島県

(地図を開く)徳島県名西郡神山町

■徳島駅からバスで西へ1時間ほど入った山ひだに、神山温泉という良泉があると聞いた。春は裏手の山が、菜の花やレンゲ草で美しく染まるという話にも心引かれて、うららかな昼下がり、JR徳島駅からバスに乗りかえ、立寄ってみることにした。 

神山(

神山(館内

1時間ほど待ってロータリーに入ってきた神山行きの徳島バスは定刻に徳島駅を出た。市街地の雑踏を過ぎると、道路は次第に山を巻きはじめる。車窓は、左手にみずみずしい四国山地の緑を、右手には鮎喰川の清らかな流れを優雅に映しだしていった。1時間ほどバスに揺られて神山温泉前で降りた。明るい風のそよぎの向こうに桜の花びらがひらひら舞い落ちている。その陽だまりの道を抜けていくと、民芸風の神山温泉の建物が現れた。




神山(さくら

■神山温泉の歴史は古く、江戸時代末期に地元の人々が共同で湯屋を開業したのが起こりとされる。当時は近隣にあった次郎銅山の労働者を中心に湯客を集めたものの銅山の衰退に伴って一時廃業。それを善覚寺の住職が大正14年、「弁天鉱泉湯」として再開した。そのとき同氏が依頼した鉱泉分析の結果、神山温泉は「温泉として価値が高く医治効果も顕著」との結果を得る。昭和45年、温泉再掘により湧出量が増えたのを契機に、神山温泉保養センターが創業。平成15年、バリアフリー設計を施した新館もオープンの運びに至った。 


神山(湯
■館内に入ると高い天井にシャンデリアが掛かげられ、神山杉の床や壁に薄橙色の光を落としていた。広がりと温かみを感じさせる空間に思わず心が和む。荷物を部屋に置いてから温泉に浸かりにいった。格子戸をガラガラ開けると、素朴なタイル張りの浴槽が現れ、透明の熱い湯がなみなみと張られていた。湯はヌルヌル感のあるいわゆる美人の湯とされる良泉だった。特筆すべきことに、神山温泉の泉質は、ナトリウム塩化泉と炭酸水素泉の効果を併せ持つ珍しいもので、陰イオンが6割以上も含まれていることから高いリラックス効果を期待できる。保養に限らず湯治にも最適な温泉なのである。
 



神山(がいかん
■湯上り、しばらくぽかぽかしていた。くつろぎながら一階の和食レストラン「かわせみ」で、アマゴの唐揚げ定食を注文して美味しく味わっていると、椅子やテーブルのシルエットの向こうに、春色に染まる山が飛び込んできた。思わず外に出た。橋の架かる小川を渡り、茅葺屋根の小屋までいくと、視神山(公園界に菜の花畑が一面に広がった。息を呑んだ。山の斜面へ行くと、それとコントラストを成すように蓮華畑が紅色く波打ち、小さな谷風にその甘い香りがかすかに運ばせていた。眼下には渓流が流れ、川べりでは数人の子供が虫取りをしている。それを見下ろすように山道を上っていくと、道端には、スミレ、タンポポ、ユキヤナギなどが咲きこぼれていた。そんな風景にしばらく見とれているうちに、バスの時間をすっかり忘れていることに気づいた。陽は西に傾き始めている。春色の風景を後にするのを名残惜しく思いつつ、帰路を急いだ。

 

神山(れんげ

<神山温泉四季の里>
(泉質)含重曹食塩泉
 
(効能)神経痛、筋肉痛、関節痛など 

(電話)0886761117

(住所)徳島県名西郡神山町神領字本上角80 
(1泊2食付)11000円〜 
(日帰り入浴)可(大人500円、子供250円/ 
10時〜21時、※103月は〜20時) 
(休み)第4火曜 
(交通)JR徳島駅から徳島バス神山線で60分、神山温泉前下車 

・徳島自動車道藍住ICより車60分


【34】神戸ルミナリエで伝わる心(兵庫県)
【33】瀬戸内海の見える温泉宿(愛媛県)
【32】わたらせ渓谷鉄道で行く水沼温泉(群馬県)
【31】四国霊場第45番札所の麓に湧く温泉(愛媛県)

【30】旧小中学校を改造した温泉宿(高知県)

【29】日本三大奇橋のひとつ、かずら橋(徳島県)
【28】長谷寺門前町名物の草餅(奈良県)
【27】春色に染まる四季の里、神山温泉
【26】南予にある有形文化財の温泉(愛媛県)
【25】竹取物語の情緒がある温泉(兵庫県)
【24】昔ながらの演芸場がある温泉(愛媛県)
【23】遠州灘を一望できる弁天島温泉(静岡県)
【22】吉野川上流にあるちいさな町(高知県)
【21】青いレモンの島、岩城島(愛媛県)

Sponsored Link
北海道
 
青森
秋田 岩手
石川 山形 宮城
富山 新潟 福島
福井 岐阜 長野 群馬 栃木 茨城
山口 島根 鳥取
京都 滋賀 埼玉


福岡 広島 岡山 大阪 奈良 三重 愛知 静岡 山梨 東京 千葉

大分 和歌山 神奈川
宮崎 愛媛 香川
高知 徳島
鹿児島
沖縄
「全国の旅行情報」
北海道  東北   北関東   首都圏
伊豆 甲信越 北陸   東海  
近畿   中国 < 四国 九州 沖縄
▲サイト内の記事を検索できます

プロフィール

shirakawa_1.jpg このたびは、ご訪問、誠にありがとうございます。当サイトは、トラベルライターおよび旅行添乗員の経験がある筆者が、数年かけて日本各地を旅行しながら、取材して作成したものです。温泉、宿、特産品、歴史など観光地の紹介に加え、話題に乏しい地方の田舎町も取り上げることで、地方の活性化にも貢献できればと思っています。今後とも、よろしくお願いします。  (ガイドブック・雑誌等 実績)
powerd by 楽市360
▼井上晴雄.が執筆に携わったガイドブックの一例 ・「旅の雫」(交通新聞社)・「癒しの湯治宿」(山と渓谷社)・「B&Bの宿」(山と渓谷社)・西国33ヶ所ウオーク(JTBパブリッシング)・「花の社寺ウオーク」(JTBパブリッシング)・「まっぷる滋賀」(昭文社)・「全国焼酎めぐり」(学研)・・「まっぷる北近畿」(昭文社)・「関西あそびマップ」(ジアース) 他
(井上晴雄.プロフィール)  昭和52年(1977年)、大阪府堺市に生まれる。 画家、ライターとして、幅広く活躍。朝陽や夜景を はじめとする日本の旅風景を描きつづけている。 株式会社かね善本社(大阪市)に作品約40点が 常設展示されている。個展14回、グループ展9回。 雑誌や新聞での連載。書籍への掲載多数。韓国や豪州など海外出展、豪州日本大使館に作品収蔵。   心の豊かさを感じにくい現代社会。作品を通して、 ひとりでも多くの人々に、「未来への希望」や 「生きる元気」を与えたいと、日々、制作に 取り組んでいる。

@朝陽(絵画と文) @朝陽(絵画と文) 

・・「氷見の朝陽」、「黒潮の夜明け」、「古都の朝陽」はじめ、太陽が昇る瞬間の作品

A夕陽(絵画と文) A夕陽(絵画と文)

・・「山陰 海岸の夕暮れ」、「宍道湖の夕暮れ」、「しまなみの夕景」はじめ、太陽が西に沈もうとしている作品                                                             

B夜景(絵画と文) B夜景(絵画と文) 

・・「函館の夜景」、「神戸の夜景」、「長崎の夜景」はじめ、まちのあかりに関する作品

 

C海(絵画と文) C海(絵画と文)

・・「しまなみの夕暮れ」、「津軽海峡の朝陽」、「春の海」はじめ、海を舞台にした作品

 D川(絵画と文) D川(絵画と文) 

E山(絵画と文) E山(絵画と文) 

 F農村(絵画と文) F農村(絵画と文) 

 G花(絵画と文) G花(絵画と文) 

 H大地(絵画と文) H大地(絵画と文) 

 I鉄道(絵画と文) I鉄道(絵画と文) 

 J空(絵画と文) J空(絵画と文) 

 K鳥や虫(絵画と文) K鳥や虫(絵画と文) 

Add to Google My Yahoo!に追加